レンジファインダーCanonブラックモデルについて-2

こんにちは。

 

先日公開した記事レンジファインダーCanonブラックモデルについての続きを書いていこうと思います。

 

前回、セルフタイマー部の白い丸の説明で使用した画像をもう一度貼ります。

 

 

セルフタイマー、吊り金具付近


まずセルフタイマー部の丸に墨入れされた白い塗料についてですが、この「色」も注目すべき点です。

この部分に限った話ではありませんが、この白は調色が意外に難し(いらし)く、例えば修正ペンの白色と比較するとかなりクリーム色に近い白色であることが分かります。

 

また溝に経年の汚れも上から付着していることが多々あります。たとえ白がそれらしいクリーム色だったとしても、ボディが使い込まれているのに対し溝に全く汚れがない、といった場合、それは後塗りである可能性が高いです。

前オーナーが溝を熱心に掃除したというケースも考えられなくはないですが、そもそもあんまりゴリゴリ溝掃除すると塗料が持ってかれるのでやめた方がいいです。

 

塗料について、ついでなので書いておきますが、少なくとも自分が見てきた限り、Nikon/Canonレンジファインダーにおいて、塗料が溝からはみ出ていることはありえません。(80年代?あたりのライカレンズでは鏡筒を墨入れしている塗料が経年劣化でビロビロにはみ出して大変なことになっているものを見た覚えがあります、が、詳しくないのでここでは言及を控えます)

またとくにNikon S系のリペイント品において、ロゴ刻印部に墨入れのムラがあるものをしばしば目にします。本物にムラはありません。剥げたり一部が汚れることはありますが、、

1つのロゴの刻印で線が細くなったり太くなったりしているとこれはかなり怪しいなとなるわけです。

 

さて、上の画像でもう一点。

通常モデルでは銀色の吊り金具部分も黒くなっています。

また、このあたりのCanon機には半円型の吊環が標準で付属していたようですが、こちらも黒く塗られています。この部分はよく擦れるため、地の色が出ていることがままあります。地の色は銀です。真鍮の金色ではありません。

ちなみに吊り金具は特に分解が難しい部品ではないはずですが、巷にあふれるほぼ全ての後塗り品においてシルバーのままです。これも有名な判別ポイントですので、覚えておいて損はないと思います。

 

うーん、書き始めると冗長な口語体になってしまい、話が全然進みませんね。今日はここまでにしようと思います。

ではまた。

Canon VIL black購入と、レンジファインダーCanonブラックモデルについて

こんにちは。

 

実に974日ぶりにブログを書いています。

忙しかったというよりも、ルーティン化に失敗しました。

 

今後も思い出したときに何かしら書いていこうと思います。

 

最近は、23/6/12よりFUJIFILMの写真用フィルムの値上げ(と受注再開)も発表され、ますますフィルムカメラは縮小に向かっていく時期に差し掛かっています。

 

そんな中、私は1台のカメラを買いました。

 

Canon VIL black

Canon VIL ブラックです。秋葉原の2nd BASEさんにて購入しました。

www.2ndbase.jp

 

私は東京在住ではありませんが、Twitterで親切なフォロワーさんに教えていただき、知人に代理購入してもらいました。ありがとうございます。

 

早速旅に持ち出しています。程よく使い込まれた外装がこなれており、非常に良いですね。一方機能面では、変倍ファインダーは面白いですがそれほど使いよくもなく、特に理由がなければCanon Pで必要十分だなという感じも受けました。自分にとって大事なのは黒色であることなので、そこはまあどうでもいいのですが、、、

Canon VIL black + CANON LENS 35mm f2

 

ちなみに私はCanon/Nikonレンジファインダー機(中心に、各種国産カメラの)ブラックモデルを集めています。とはいえ全然集まってもいなければたいして見つかりもしませんので、実店舗、オンライン問わず、もしどこかで発見した場合は上記Twitterまでご一報いただけますと幸いです。(宣伝)

 

購入報告だけではなんなので、レンジファインダーCanonのブラックモデルについて少し書いておこうと思います。

(忘れたので思い出し次第追記→)クラシックカメラ専科Vol. ? には、P, 7, VIL, VIT, L1にブラックモデルが確認されているとの記述があります。

 

また私の知る限り、レンジファインダーNikonのブラックモデルについては偉大な研究者諸氏が発行した本の中で時折触れられていますが、日本語ではありませんし、インターネットにもあまり情報がありません。Canonについてはそうした情報はなお少ない気がします。

 

一方このブラックモデルはリペイント、後塗りが非常に多く、よく見ないで買うと偽物を掴まされます。たいていは誰でも見たら簡単に分かりますが、たまに悪意のある偽物が出ます。

 

ここでは私が今回のCanon VIL black購入にあたり真贋の判別に使用したいくつかのポイントを簡単に書いていこうと思います。長く書くと面倒になり、またブログから遠ざかる原因を産むので(笑)。

先に書いておきますが、これは個人の意見ですので、あくまで目安くらいにお考えください。

 

 

まずは外観全体についてです。

一般に、クロームのカメラを(ブラック)リペイントするためにはクロームめっきを剥離する必要があります。剥離を省略し、ただ上から塗ったり焼付塗装を行っただけのものはツヤツヤすぎたり、逆にマットな塗装だったりでおかしい見た目になります。それに一層多いので厚ぼったい感じになります。また本来一番外側の層であるクロームの上から無理に塗っているため定着性が悪く、ちょっと何かに当たっただけでペイントがポロポロ剥がれてくることもあります。質が悪いと表面が謎にザラついていたり、ホコリが混入していたりします。

とはいえ、特にPCのモニター上だと、基準を示すのが難しく、言葉でしか説明できないです。この理由からブラックモデルをヤ○オクやメ○カリなどオンライン市場で買うのはあまりオススメできないとよく言われています。(とはいえ私は割とそのあたりで購入することが多いです(笑))

 

 

続いて、各部を見ていきます。

前述の通り、リペイントのためには一般にめっき剥離が必要です。しかし黒くしなければいけないパーツと、そのままでいいパーツが当然あります。たいていの偽物はこのあたりがあやふやです。

 

セルフタイマー、吊り金具付近

Canonの場合、上の画像でいくと、本物はトップカバー、底カバー、巻き上げレバー、セルフタイマー、吊環、吊り金具が黒く塗られています。

注目すべきはセルフタイマーです。レンジファインダーCanonブラックモデルはセルフタイマーのトップ部分に白い丸がついています。この丸はただのペイントではなく、浅く丸型に彫られたのち白い塗料が流し込まれています。セルフタイマーが張革と同化してしまい視認性が悪くなることを避ける目的で付けられたものかと思いますが、これのおかげでほとんどは真贋判定ができます。リペイントでいちいち彫って白い塗料流していたら大変なコストですしね。むしろここまで再現したリペイントがあったら丁寧な仕事に感謝して購入すべきかもしれません。値段次第ですが。

 

 

 

ここまではよく知られている点を書いていきました。しかし書くのが面倒になったので今回はここまでにします。好評であれば、いや誰もこのブログを見ていなくても、続編を書こうと思います。(笑)

 

では

KONIFLEX Ⅱ

こんにちは、ともです

 

先日こんなカメラを入手しました

 

 

 

 

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素晴らしいコンディションのKONIFLEX Ⅱ

 

 

手に入れたときからそこそこ綺麗でしたが、レンズやミラー清掃等をきちんとおこなったら見違えるように美しくなりました

 

分解内容自体は特に特記するようなことはありませんでしたが、ひとつだけ驚いたものがあったので紹介します

 

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上部のネジを4本取って

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これがKONIFLEXのコンデンサーレンズ

 

 

普通の二眼レフではすりガラス+フレネルレンズの組み合わせが一般的ですが、KONIFLEXでは周辺部までファインダーの見えをよくするためにコンデンサーレンズを使用しています

 

これがとても分厚く、重たいのです

 

その分、このファインダーは非常に明るく、また他の機種のファインダーに比べ立体感もある気がします

これは85mmという画角のせいかもしれませんが(笑)

 

さて、今日はこの辺で

台風がすごいですね

明日は外出したくありません、こんな日はカメラをいじってるのが1番です

 

ではでは

CANON LENS O M 50mm f1.9を軽く分解清掃

こんにちは、ともです

昨日、知り合いの方からこんなレンズを譲っていただきました

 

 

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CANON LENS O M 50mm f1.9

 

キヤノンのレンズなのにOMとか言ってます

もっと言うとこれはマミヤ製のカメラに付けて売られたエキザクタマウントの半自動絞りのレンズです

 

よく分かりませんね

 

このレンズは1961年発売のマミヤプリズマットNP用の標準レンズとして、主に海外輸出用に作られたもののようです

プリズマットNP自体もそれほど見かける機会は多くありませんが、たまに見るそれらにはおおむねSEKOR 58mm f1.7が付いています

1.7よりも暗くて安価なレンズを作れ、という海外代理店からの要請によりCANON開放絞り値1.9のこのレンズを製作したようです

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距離指標の白とオレンジはキヤノンRマウントのレンズと同じ塗料を使っていると思われる

 

ちなみにプリズマットNPはエキザクタマウントですが、その翌年発売されたプリズマットWPは独自マウントを採用しています

この独自マウントというのは当時いくつかのカメラメーカー間で計画があった、統一規格のレンズマウントだったようで、このマウントで作られたペンタックスSPの試作機もあるようです

マミヤはさらにこの2年後の1964年、M42マウントの一眼レフを発売しています

ものすごい迷走ですね

 

またNPはエキザクタマウントと書きましたが、このカメラのレンズは他のエキザクタマウントのカメラには取り付けられません

というのも、NPはシャッターを切ると同時にボディー側から突起が出てきてレンズ側についている絞りセットレバーを押し出して開放し、設定の絞り値まで絞り込むという機構をしており、この絞りセットレバ―がほかのカメラだとレンズを取り付けるときに干渉してしまうのです

ちなみにNPに他のエキザクタマウントのレンズを取り付けることは可能です

しかしこの場合、当然ながらそれらのレンズは手動絞りとしてしか使用できません

まあめんどくさいですね、このカメラの設計理念を当時の開発者によく聞いてみたいものです

 

さて、飽きてきたのでこの辺で一回この話はやめます

気が向いたらもっと細かく書き直すかもしれません

 

 

小さいカビがあったのと、絞りレバーの動作が微妙だったので昨日と今日でこのレンズを少し分解してみました

 

とりあえず前から

銘板とレンズユニット固定リングを外して

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絞りがレンズユニット側にある

 

外装から見ていきます

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ホコリ入りやすい構造だと思う

 

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こんなところにモルト

絞りセットレバーとレンズユニットとの隙間にモルトが使用されていました

ホコリが入り込むのを防止するためだと思いますが、逆にホコリを集めています、剥がしました

 

次に後ろ側からネジを5箇所外し

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奥だけネジが短い、理由は知らん

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ここが動いて絞りがセット状態になる

 

油汚れのひどいレバー周りをばらして全部品洗いました

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なんかこう、もっと簡単にできたんじゃないのココの構造

 

 

組みなおして、次はレンズです

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絞りの前後にレンズ群

 

後ろ側のレンズは貼り合わせっぽかったのですが、よーく見るとバルサムがくるっと一周、剥がれてきそうな見た目をしているのでバラすのはやめときました

触らぬ貼り合わせレンズに祟りなし

ま、普通に使う分には影響ないでしょう(自分もLEDで照らすまで気付かなかったし)

 

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小カビ

前玉側裏にあったカビをさっと拭き取り、レンズユニットも終わりです

こっちもこれ以上の分解はやめておきました

レンズ構成図を期待していた人たち(いないか)、ごめんねw

 

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絞り羽根は12枚

 

廉価版レンズのくせに12枚絞りです

半自動絞りのレンズならではの羽根枚数ですね

 

ということで軽い分解清掃が終わりました

しかしこのレンズに適合するカメラ(冒頭で述べたマミヤプリズマットNP)、2台持ってたのに両方売ってしまったんですよね、、、セコール付き4000円とかで

このレンズを手に入れるまで1台は取っておくつもりだったんですが、あるとき「いや、こんなのそうそう手に入らんやろ!」って売ってしまったのです

完全にミスですね、うーん

何はともあれ、このレンズを譲ってくださった知り合いの方に感謝いたします、ありがとうございました

 

代わりに、NPの後続機種のWPとのツーショットを貼って終わろうと思います

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レンズの口径は同じだった


ほんとなんでマウント違うんだよ君ら、、、

 

R 58mm f1.2

こんにちは、ともです

 

また忙しくなってきました、もしかしてこの先、本当に暇な時間なんてなくなるんでしょうか、、?

 

さて今日は新しく手に入れたレンズについて手短に書き残しておきます

このブログは人に見てもらうというよりも、自分の忘備録として使用していきたいという気持ちなので、ほんとうに手短に

 

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SUPER-CANOMATIC LENS R 58mm f1.2

 

国産3本目の58㎜f1.2、SUPER-CANOMATIC LENS R 58mm f1.2です

キヤノンフレックスRM用に開発された素晴らしい明るさのレンズですね

ちなみにうちに来た開放f値が1.2のレンズの中でも3本目です

 

状態は一見良いのですが、カビと動作不良(あと黄変?)の、まあジャンクの部類に入るレンズです

レンズ内のカビは前玉だけなので、これはすぐに取れそうです

ただ、絞りの調子がおかしいです、うまく連動しません

キヤノンフレックスから始まるRシリーズはどうも絞りがダメになるレンズが多いですね、まあ新しい機能にトラブルは付きものです

絞りの動作不良はR50/1.8を立て続けに3本ほど直したことがあるのですが、忘れてしまったのと、あと今まだ修理リハビリ期間なのでこれは後回しにしようと思います

ジャンク気味とはいえ良いレンズで、どうやら分解歴もなさそうなので、自分がミスるのだけは避けたいですね

 

ではまた

 

オリンパスペンEE-2のモルト交換

お久しぶりです

ともです

 

久しぶりのブログ、ベッドに寝っ転がりながらTVで音楽番組を観つつPCで書いてます

前回のエントリー確認したら去年の12月とかなんですね、時が経つのは早いw

 

もう覚えてる方もいないと思いますが、前回はオリンパスペンWの前玉についてでした

だからって訳でもないですが今日もオリンパスペンについてです

 

はい

さっきツイートしましたが、ペンEE-2のモルトを張り替えてみました

実は初めてのモルト張替えだったりします、今までモルト不要派だったので

 

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モルトを張り替えました

 

なぜモルト必要派になったかというと、先月馴染みの写真屋さんに現像をお願いしに行ったとき、現像結果を見て「なんか少し光漏れてるかも」と言われたからです

今までそんなことはなかったのですが、そのフィルムはカンカン照りの晴れの日に撮影したものだったので、もしかしたら裏蓋に強い光が当たって漏れたのかもしれませんね

 

その撮影に使用していたのはミノルタのX-700だったのですが、修理の終わったペンEE-2がちょうど2台あったので、腕試しだと思ってX-700の前にやってみました

 

いやー難しかったですw

上の写真ではそんなに分かりませんが、なかなか香ばしい仕上がりになってしまいました

特に上下のスキマに張るのは今の僕には無理でした

まあ左右、もっと言えば巻き上げ側だけでもよくない?ダメ?

それで漏れたらまた考えます(笑)

 

ちなみに今回使用したのはAki-Asahiさんの2mm厚のものです

1mm-3mm厚まで少しずつ買ってあるので、気が向いたら他の機種のモルト交換にも挑戦したいと思います

 

ではまた

 

 

 

クイズ

こんにちは、ともです。

今日は忙しいうえにブログを書く気力もないのでこの画像だけあげておきます。ここでいきなりクイズです。さて、これはなんのカメラのレンズでしょう。かなり曇っていて残念ですが…

 

 

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小さいです


ちなみに前玉は取っています。

 

簡単すぎるでしょうか。ちなみに答えは昨日の僕のツイートの中にありますので、気になる方はツイートを適当にさかのぼってみてください。

 

今日はここまでにします。では。