CANON LENS O M 50mm f1.9を軽く分解清掃
こんにちは、ともです
昨日、知り合いの方からこんなレンズを譲っていただきました
キヤノンのレンズなのにOMとか言ってます
もっと言うとこれはマミヤ製のカメラに付けて売られたエキザクタマウントの半自動絞りのレンズです
よく分かりませんね
このレンズは1961年発売のマミヤプリズマットNP用の標準レンズとして、主に海外輸出用に作られたもののようです
プリズマットNP自体もそれほど見かける機会は多くありませんが、たまに見るそれらにはおおむねSEKOR 58mm f1.7が付いています
1.7よりも暗くて安価なレンズを作れ、という海外代理店からの要請によりCANONが開放絞り値1.9のこのレンズを製作したようです
ちなみにプリズマットNPはエキザクタマウントですが、その翌年発売されたプリズマットWPは独自マウントを採用しています
この独自マウントというのは当時いくつかのカメラメーカー間で計画があった、統一規格のレンズマウントだったようで、このマウントで作られたペンタックスSPの試作機もあるようです
マミヤはさらにこの2年後の1964年、M42マウントの一眼レフを発売しています
ものすごい迷走ですね
またNPはエキザクタマウントと書きましたが、このカメラのレンズは他のエキザクタマウントのカメラには取り付けられません
というのも、NPはシャッターを切ると同時にボディー側から突起が出てきてレンズ側についている絞りセットレバーを押し出して開放し、設定の絞り値まで絞り込むという機構をしており、この絞りセットレバ―がほかのカメラだとレンズを取り付けるときに干渉してしまうのです
ちなみにNPに他のエキザクタマウントのレンズを取り付けることは可能です
しかしこの場合、当然ながらそれらのレンズは手動絞りとしてしか使用できません
まあめんどくさいですね、このカメラの設計理念を当時の開発者によく聞いてみたいものです
さて、飽きてきたのでこの辺で一回この話はやめます
気が向いたらもっと細かく書き直すかもしれません
小さいカビがあったのと、絞りレバーの動作が微妙だったので昨日と今日でこのレンズを少し分解してみました
とりあえず前から
銘板とレンズユニット固定リングを外して
外装から見ていきます
絞りセットレバーとレンズユニットとの隙間にモルトが使用されていました
ホコリが入り込むのを防止するためだと思いますが、逆にホコリを集めています、剥がしました
次に後ろ側からネジを5箇所外し
油汚れのひどいレバー周りをばらして全部品洗いました
組みなおして、次はレンズです
後ろ側のレンズは貼り合わせっぽかったのですが、よーく見るとバルサムがくるっと一周、剥がれてきそうな見た目をしているのでバラすのはやめときました
触らぬ貼り合わせレンズに祟りなし
ま、普通に使う分には影響ないでしょう(自分もLEDで照らすまで気付かなかったし)
前玉側裏にあったカビをさっと拭き取り、レンズユニットも終わりです
こっちもこれ以上の分解はやめておきました
レンズ構成図を期待していた人たち(いないか)、ごめんねw
廉価版レンズのくせに12枚絞りです
半自動絞りのレンズならではの羽根枚数ですね
ということで軽い分解清掃が終わりました
しかしこのレンズに適合するカメラ(冒頭で述べたマミヤプリズマットNP)、2台持ってたのに両方売ってしまったんですよね、、、セコール付き4000円とかで
このレンズを手に入れるまで1台は取っておくつもりだったんですが、あるとき「いや、こんなのそうそう手に入らんやろ!」って売ってしまったのです
完全にミスですね、うーん
何はともあれ、このレンズを譲ってくださった知り合いの方に感謝いたします、ありがとうございました
代わりに、NPの後続機種のWPとのツーショットを貼って終わろうと思います
ほんとなんでマウント違うんだよ君ら、、、